皆さま、毎度です♪友蔵です。
突然ですが、【トランスセンデンス/イギータ】と言うワームをご存知でしょうか???
ビックリマン高田氏が考案された、全く新しいジャンルのソフトベイトワームです。
ビックリマン高田氏は、日本国内は元より、海外にも多数遠征を繰り返す多魚種ハンターとして知られています。(⇒トランスセンデンスHP)
その為、魚類(特に、フィッシュイーター)について、非常に深い知識と経験を持っている為、魚が真に好むものは何か?と言うことを理解している類稀なアングラーだと感じています。
その彼が考案した「イギータ」。
興味が出ないワケはありません。
このイギータですが、「フィッシュイーターの琴線に響く」ことを徹底しており、「人を釣る」ことに関しては一切の興味を持っていません・・・。
その為、ちょっと難解な部類のソフトベイトになりますが、私なりに理解が深まって来ましたので、今回、インプレを記載したいと思います。
結論から言いますと、このイギータ・・・、ヤバい奴でした。
|店頭イベントで、ビックリマン高田くんと再会
2020年9月、一部店舗にて、イギータが先行販売を開始しました。丁度、滋賀の釣具屋さんで、店頭販売イベントをしていたので、立ち寄ってみました。
実は、ビックリマン高田くんとは、以前からのお知り合いの仲なのです。
右が、イギータを開発したビックリマン高田くん。
彼が中学生時代、私のブログを熱心に見られており、その頃からのお付き合いなのです。(15年ほど前からのお知り合いになりますね♪)
この度の店頭販売イベントで、10年ぶりくらいに会うことが出来ました。
色々と昔話しをしつつ、イギータについて質問をしてみたところ、やはり、このソフトベイトは普通と違うと感じた為、複数パックを購入しました。
尚、最初に断っておきますが、ビックリマン高田くんとは、お知り合いではありますが、一切の忖度は御座いません。(全て自腹で購入してますしね)
イギータが自分に合わなければ紹介しませんし、まして釣果が出なかったら、自分の中では消え去ることになります。
その為、このブログでインプレを紹介するに至ったと言うことは、自分なりに、「イギータはヤバいぞ!」と感じたからに他ありません。
私自身、イギータを要所要所で使いましたが、最初は、理解が深まらずに、釣果を出すことが出来ませんでした。
しかし、理解が深まるにつれ、このイギータの特異的な性質が、自分なりに昇華することが出来、釣果も出せる様になりましたので、その特徴を含め、それぞれのリグに関する使い方なども、ご紹介したいと思います。
あくまで、私なりのインプレなので、間違っている部分もあるかと思いますので、その点は、ご了承下さいませ。
|イギータの特徴とは?
このイギータですが、かなり細部に渡って、形状が特殊な為、1つ1つ紹介したいと思います。
①【サイズとウエイト】
まず、サイズですが、5インチとなりますので、実測ではテール部分も入れて、12.5㎝程度となります。
手の平に乗せた感じは、ご覧の様になります。サイズ感が分かりやすいかな?
ウエイトですが、簡易計測で、単品13gとなります。(尚、ソルトインです)
マテリアルですが、昔からバス釣りをしている方なら分かるかと思いますが、あの「もっちり」したマテリアルです。
外側に殻がある感触で、中身がもっちりしているあのマテリアルです。
②【上面はフラット形状】
ご覧の様に、ボディ上面は、フラット形状をしていますので、水を受けて、浮き上がりを抑える効果があります。
全体的に、ロングボディですので、細身のベイトフィッシュに似せている感じでしょうかね。(フラット形状のワームは、従来、幅広タイプが多かったので、斬新ですよね)
尚、ボディ面には、フックやネイルシンカーを真っすぐにセット出来る様に、目安となる線が入っているのは有難いですね。
③【下面はラウンド形状】
ラウンドしつつ、Vキール形状になっている為、上面フラットで水を受けつつ、下面のVキールで水を裂いて行くため、全体のシルエットを上手く包み込んでボカす効果があります。
尚、真横から見ると、やや後方側に膨らみを持たせていますので、重心的には、やや後方にあるのが分かります。
④【独特形状のテール部分】
「ジェットテール」と言う名前を付けられた独特のテール形状をしています。
ボディに対して、扁平角形フラットフィンテールに、垂直にスタビラーテールが装着されており、かなり立体的な形状をしています。
このテール部分ですが、ご覧の様に、かなり薄い形状をしています。
更に、この極薄テール部分の付け根には、凹みがある為、僅かな水流変化にも、絶妙に動く様に設計されています。
と言う感じで、まずは、イギータの形状をご覧頂きました。
では、これらの形状が生み出すイギータ独特のアクションとは、どの様なものなのか???
それぞれ、リグ別に、ご紹介したいと思います。
|ノーシンカーリグ(ネイルインサート仕様)
厳密にはネイルシンカーをインサートさせるので、ノーシンカーリグではありませんが、それを踏まえて紹介しますね。
ネイルシンカーのウエイトは、0.3g程度を下限に、上限は1.8g程度をインサートするのが良さそうです。
私の場合、1.3gのネイルシンカーをご覧の位置に装着し、やや前傾姿勢になる様にしています。(フックは、2/0番を使用)
動きの自由度を上げる為、スナップも使用しています。
尚、1.3gネイルシンカーと2/0フックをセットアップした際の合計ウエイトは、簡易計測で15gとなりますね。
総ウエイトが15gありますので、14ポンドフロロでのミディアムヘビーロッドでも、かなり飛距離を出すことが可能です。(個人的には、カレイド/スーパースタリオンGT2RSを基本にして使用しています)
気になるその動きですが、このネイルインサートでのイギータのアクションが、全ての基本となります。
ボディ上面で水を受け、下面で水を切り裂き、ボディ後方に厚みと広がりを持たせている為、スプーンの様に、左右にふら~、ふら~と泳ぎます。
ボディを左斜めにして水を受けながらフラ~と泳ぎ、倒れ込む寸前に、ジェットテールの縦のスタビラーテールが作用し、ボディを立て直す。
そして、次は、ボディを右斜めにして水を受けながらフラ~と及び、倒れ込む寸前に、またもやジェットテールの縦のスタビラーテールが作用し、ボディを立て直す。(俗に言うウォブンロールアクションの系統ではありますが、ちょっと違う印象です)
この動きは、派手さは一切ないので、一見すると、魅力が薄い?と感じるかも知れませんが、実に、本物のベイトフィッシュライクな、まさにフィッシュイーターの琴線に触れる動きだと感じました。
この独特の動きは、ミディアムリトリーブからやや落とした巻き速度で演出させることが出来ます。(こればかりは、使われているタックルで、慣れるしかないです)
更に、巻き速度を落としていくと、この独特の動きは収束され、縦のスタビラーテールで、真っ直ぐ動くI字系へ可変します。
この左右のふらつきアクションから、I字系に可変する瞬間など、間違いなくバイトトリガーになるものと思いますので、この辺りの巻き感は、しっかりと練習して修得する必要があるかと感じました。
この様に、縦と横の動きの組み合わせを1つのソフトベイトの中に入れ込んだワームと言うのは、かなり稀な存在だと思いますね。
又、このネイル入りノーシンカーリグをボトムまで完全に落としてから、リールのハンドルをグリっ!グリっ!と2回転ほどさせて、ストップさせる動きも、かなり秀逸です。
ボトムにへばり付いたゴリ系の動きを完璧に再現させることが可能です。
釣果的には、このネイル入りノーシンカーリグでのふらつきアクションにて、琵琶湖の老獪な55オーバーを捕獲することに成功しました。
今の琵琶湖の55オーバーは、かなり賢い為、ここまで丸飲みさせるのは、本当に凄いと感じましたね。まさに、「本気喰い」です!
|イギータチャター(通称:イギチャタ)
イギータは、チャターベイトにセットアップしても、かなり優秀だと感じました。
個人的には、イギータは、直進系チャターの方が相性が良い気がしましたので、エバーグリーンのジャックハンマーと組み合わせています。
チャターブレードの振動がテールに伝わり、この縦と横の組み合わせであるジェットテールが、独特の微波動を生み出していると感じました。
まさに、逃げ惑うベイトフィッシュの様な動きを出していましたね。
基本的に、イギータ単品では、早巻きに対応出来ないので、チャターベイトに装着して、イギータを早く動かすのはアリだと感じました。
このイギータチャターは、今までにない波動を出しているみたいで、琵琶湖の老獪なビッグバスを連発させることに成功しました!
誰もがやる超有名なオカッパリポイントでしたが、バイトの深さが、このイギータチャターの凄さを物語っています。
尚、チャターにセットしてイギータを使用すると、フック部分が裂けやすいので、ご覧の様に、フックキーパーを装着した方が無難です。
|イギータスコーンリグ(通称:イギスコ)
扁平ヘッドのジグを装着したイギータスコーンリグ。(通称、イギスコと言うみたいです)
ベストマッチするジグは、アトリエループのクロニクル(3.5g、5g)とのことです。
ヘッド部分にジグを装着する為、左右のふらつきアクションは消えますが、扁平ヘッドが水を受ける為、障害物にコツッ!と接触した際に、独特の動きが出ます。
波風が強い時、ゴロタ石などに接触させたい時など、ネイルノーシンカーリグでは効果が弱い際、ネイルノーシンカーでは動きが遅いなと感じた際など、このイギータスコーンリグは活躍してくれそうな気がします。
ちなみに、クロニクル5gをセットアップした際のウエイトは、簡易計測で20gでした。
これだけウエイトがあると、レンジコントロールなど、取り扱いがし易いと思いますね。
|イギータジグスト(通称:イギスト)
10g~14g程度のラバージグに、イギータを装着して、中層を縦捌きで泳がすジグストにも向いていると感じました。
水を受ける上面フラット、よく動く極薄テール、縦横のジェットテール、などが上手く相乗効果を発揮し、独特のバサロアクションを演出します。
|その他のリグ
①【テキサスリグ】
イギータの極薄テールは、僅かな水流変化でも反応しますので、テキサスリグでのボトムずる引きでも効果を発揮すると感じました。
尚、すり抜けし易いボディ形状なので、テキサスリグでのカバー撃ちなども効果があると思います。
イギータは、不規則なサークルアクションを出せますので、例えば、カバーに撃ち込んだ後、カバー下で、クリンクリンとさせるサークルアクションで誘うのもありだと思いますね。
②【フリーリグ】
ノーシンカー状態で威力を発揮するイギータですので、フリーリグとの相性も抜群です。
ボトム放置を基準として、フリーリグでボトムをフワリふわりと誘うのもアリですね。
③【ヘビキャロ】
ノーシンカー状態をディープエリアで演出することが出来る為、イギータを使用したヘビキャロも、間違いなく効果があると感じています。
④【バウヘッドリグ】
バウヘッドに代表される変則フットボールジグとの組み合わせも優秀な動きを見せます。
ボトムをトントン!と小突きながらアクションさせると、極薄テールが機敏に反応しますので、かなり良い動きを見せていましたね。
⑤【ジグヘッドリグ】
これはスピニングで使用することになりますが、0.9g~3.5g程度のジグヘッドに装着して、ミドストするのもありです。
⑥【ディープ攻め】
5g程度のタングステンネイルシンカーなどを使用し、総ウエイトを18g程度にした状態で、水深10mほどのディープエリアを攻めるのもアリだと感じています。
あれ?良く考えると、今までにない特異稀なるソフトベイト「イギータ」ですが、色んなリグに対応出来る汎用性も持ち合わせているのが不思議ですね。
モノ自体の素の状態が素晴らしいので、どんなリグにも対応してしまう側面も、持っているんだと思います。
|注意点と言うか、最初に確認して欲しいこと
この様に、イギータは、かなりのポテンシャルを秘めたソフトベイトだと感じています。
しかし、注意が1つあります。
どんなリグにセットアップするにせよ、1度、水深が1m以上あるクリアな水域で、イギータの動きを確認してみることです。
特に、全ての基本アクションとなるネイル入りノーシンカーの動きは、必ず、ドクリアの水域で、その可変する動きを確認する様にして下さい。
イギータの動きは、人を魅了する動きではないのが特徴でもあります。
それ故、濁った水域で最初に使用してしまうと、イギータの動きをよく確認することが出来ず、「こんな動きでホンマに釣れるんか???」と懐疑的になってしまいます。
その為、1m以上の水深があるドクリアな水域で、全てのリグのアクションを確認してみて下さい。
そうすれば、「なるほど!」と見方が変わるかと思います。
実際、私自身、最初に、濁りがあるエリアで使用してしまい、一瞬しか見えないイギータのアクションに、「え?これって、ホンマにええのんか???」と疑ってしまいました・・・。
そこで、ドクリアな水域で、しっかりとその動きを観察したところ、「これはヤバい!」と確信に変わりました。
イギータを手にされた方は、まず、ドクリアな水域で、その動きを確認することからスタートされることをおススメします。
尚、風呂場など閉鎖的な小規模場所では、イギータの本当の動きを確認することが不可能です。(テールの微妙な動きは確認することは出来ますが・・・)
|イギータのまとめ
・フィッシュイーターの琴線に触れる
・老獪な魚が本気喰いする
・様々なリグに対応出来る
・デカバスを選んで釣れる
・慣れるのに、少し時間が掛かる
・人は釣れない(笑)
私自身、まだイギータに関しては、ようやく理解が深まって来た段階ですので、まだまだ未開の部分があると感じています。
最初は、ちょっと取っ付きにくいんですが、理解が深まれば、イギータに込められた意味が理解出来、釣果に繋がるので、なかなか面白いと感じています。
琵琶湖の様なビッグフィールドは勿論のこと、野池、河川、水路などなど、様々なフィールドで使えると思いますので、是非、このイギータの威力を感じてもらえればと思います。
取り敢えず、手持ち在庫が減って来ましたので、大人買いしておきます(笑)