皆さま、毎度です♪友蔵です。
2022年よりスタートさせたトンジギですが、私も含めて、トンジギ初心者にとって、どんなタックルを揃えて、どんなことに気を付けないといけないのか!?などなど、不安な要素が盛り沢山だと思います。
私も、最初は「???」ばかりでしたが、トンジギを数回経験したことで、釣果を出す為に、何を気を付けて実践しないといけないかと言う部分が把握出来ましたので、初心者目線で、私が気付いたことをお伝えしたいと思います。
あくまで、私が感じた部分ですので、間違っているかも知れませんが、下記の内容を実践したことで、初心者ながら、安定した釣果を出すことが出来ていますので、参考にはなるかと思います。
トンジギにチャレンジしたいけど、何をどうすれば良いのか分からないと言う皆さまに、少しでも、お力になれれば幸いです。
|まず、トンジギって何???
と、ここで「トンジギ」って何!?と思われる方もいらっしゃるかと思いますので、ご説明をしたいと思います。
この釣りで狙うターゲットは、ビンチョウマグロとなります。
ご覧の通り、ビンチョウマグロの胸びれは、左右に大きく飛び出る独特の形状をしており、ビンチョウマグロを上から見ると、トンボに似ていることから、別名、トンボと呼ばれています。
ビンチョウマグロ(トンボ)をジギングで釣るから、トンボジギング。
これを略して『トンジギ』と呼ばれています。
尚、トンジギで狙えるビンチョウマグロの大きさですが、一般的に、よく釣れるサイズとしては、5kg~10kgが多いですが、時に、20㎏を超える巨体もヒットすることがあります。
ちなみに、5kg~10kgまでをコトン、10kgオーバーを中トン、20kgオーバーをタネトン(種トン)と呼ぶそうです。
又、ビンチョウマグロとは別に、キハダマグロの群れと遭遇すれば、30㎏を超える巨体と巡り会うことも夢ではありません。
シーズン的には12月~3月となり、12月~1月は数は出ませんがタネトンクラスを狙え、2月~3月はコトン~中トンの数が狙えます。
それと、ビンチョウマグロが回遊するエリアは、かなりの沖合ですので、港を出てからポイントに到着するまで、1時間~1時間30分を要します。
その為、海が荒れて、波が高いことが多く、しっかりと船酔い対策をすることも重要です。
おススメの酔い止め薬は、このアネロンですね。
出船の1時間~2時間前に飲めば、効果抜群ですよ。(出船してから飲んでは、効果が間に合いませんので、ご注意を!)
ちなみに、トンジギは遊漁船で行うこととなり、船のサイズにもよりますけど、大体、7名~9名で釣りをすることになります。
乗り合い船か、チャター船か、迷うところはあるかと思いますが、トンジギ仲間が多い様であれば、チャーター船の方が、色々と融通が利くことが多いので、おススメです。(デカいキハダマグロがヒットした場合、他の釣り人が釣りをストップして、ファイトに協力する必要がありますので、仲間内ならトラブルも起きませんからね)
それと、気になる遊漁船の代金ですが、乗り合いでもチャーター船でも、遊漁船にもよりますが、大体、1人15000円程度が多いですね。(2022年現在。三重志摩尾鷲エリア。)
又、1日のタイムスケジュールとすると、イメージは、こんなプランが多いかと思います。(2022年2月現在。夜明けが早まれば、その分、集合時間も早くなるかと。)
AM05:30 指定の港に集合。
AM06:00 出船。
AM07:00 ポイント到着。
AM07:00 トンジギスタート!!
PM13:00 終了。
PM14:00 帰港。
大体、実釣時間は、6時間程度と思っておいてもらえればOKかと思います。
|第1条:タックルはブリ用でOK!但し、注意も必要!
それでは、トンジギで用いるタックルに関して見て行きましょう!
基本的に、ブリを狙うタックルでOKですが、要所要所で、トンジギ用にアジャストさせる必要がありますので、要注意です。
ブリ用タックルでOKとは言え、ブリを何とか上げれると言うのではなく、ブリを楽に上げれると言うニュアンスですので、お間違え無く・・・。
①【ロッド】
ロッドに関しては、ブリを狙う際に使うロッドでOKです。番手であれば、4番~5番で、十分、対応可能です。
私は、エバーグリーン/ハイピッチジャーカーライト606L-4を使用しています。
このロッドで、10kgに迫る105㎝のヒラマサも捕獲していますので、トンジギでも、何ら問題なく使用することが出来ています。
ロッドに関しては、それぞれ好みもあるかと思いますが、4番~5番のパワーを選んでもらえれば、問題ないかと思います。
②【リール】
リールに関してですが、まず、手巻きか、電動か、と言う選択がありますが、私は、手巻きでしかやっていませんので、ここでは手巻きリールで話を進めさせて頂きます。
トンジギでは、ロッドより、リールが重要だと感じました。MAXドラグ力が、最低でも10kgは必須だと思います。
私は、シマノ/オシアジガー2001NRHGを使用しています。
普段のオフショアジギングでは、オシアジガー1501HGを使用していますが、トンジギでは、1500番より2000番の方が良いと思います。
ここで、PG(パワーギア)か、HG(ハイギア)か、どちらが良いのか!?と言う議論も出て来ますが、ワンピッチジャーク時、ファイト時、総合的に判断して、個人的には、HGの方が、トンジギには向いていると感じました。
又、ワンハンドルのライン巻き取り量ですが、100㎝は必須です。このオシアジガー2001NRHGは、最大ワンハンドル巻き取り量が、117㎝となっております。
③【PEライン】
使用するPEラインですが、4号300mが必須となります。
私は、よつあみ/スーパージグマンX8 4号の300mを使用しています。
基本的に、よく釣れる平均サイズは5㎏~10kgですので、PE3号で対応可能なのですが、遭遇する回遊によっては、20㎏以上のビンチョウマグロ、30㎏以上のキハダマグロもいますので、そいつらがヒットした際の保険として、PE4号は必要だと思います。
又、ドテラ流しで狙うのですが、その際、潮の流れが速い時や爆風時など、船長の指示棚を狙う為に、PEラインを200m以上、放出する必要がありますので、その点で、300mは必須となります。
④【ショックリーダー】
PEラインに繋げるショックリーダーですが、個人的にフロロカーボンラインを使用しています。
ナイロンラインでも大丈夫かとは思いますが、ビンチョウマグロの歯が意外と鋭いので、フロロラインの方が、安心してファイト出来る様に感じました。
私の場合、バリバスのフロロショックリーダーを使用しています。
ポンド数ですが、PE4号を使用する為、それに合わせて、70ポンドか80ポンドを使用しています。
5㎏~10kgが多いエリアでは70ポンド、20㎏以上が狙えるエリアでは80ポンド、こんな感じで、使い分けしています。
尚、50㎏に迫るキハダマグロも狙えるエリアとなれば、PE6号+フロロリーダー120ポンドと言う組み合わせで挑まれている方もおられますね。
⑤【結束方法】
PEラインとフロロショックリーダーとの結束方法ですが、個人的には、信頼と実績のFGノットで結束しています。
又、ジグとフロロリーダーとの結束方法ですが、漁師ノット(完全結び)で結束しています。
ただ、結束方法に関しては、多種多様、様々な結束方法がありますので、ご時自身が一番信頼出来る信じ切れる結束でやるのがベストだと思います。
強烈なビンチョウマグロとのファイト時に、結束に不安があると、安心してファイトすることが出来ませんからね。
|第2条:ジグは300gでOK!カラーはグロー&ケイムラ塗装!
ビンチョウマグロは、水深800m~1000mの海域で、水深100m~150mを回遊していることが多いです。
その為、ジグをその層に素早く落とし込むことが必要ですので、ジグの重さは300gがメインとなります。
ジグに関しては、人それぞれ好きなメーカーがあるかと思いますので、信じて使えるジグを選んでもらえればOKです!
私は、タナジグ/あいや~ロング300gを愛用しています。
ちなみに、カラーですが、比較的、深い層を狙う為、グローが入っていたり、ケイムラ塗装が施されているものが良いかと思います。(迷ったら、シルバー系を選んでおけば間違いないです)
私がお気に入りなのは、グローヘッドケイムラシルバーですね。
又、潮の流れが速い時、爆風時など、狙いの層に300gでは上手く到達させれないケースも、稀にありますので、400gをタックルボックスに忍ばせておくのもアリですね。(500gもありですが、手巻きリールで500gジグは無理です。電動リールならOKです。)
ちなみに、フックですが、トンジギは、フックの大きさで食い渋ったりはしない為、フッキング率の向上と、20㎏オーバーのビンチョウマグロに対応させる為、大きめのフックを使用しています。
個人的には、カルティバのブルーチェイサー11/0を愛用しています。(シングルフックとなります)
又、ツインフック仕様のツインチェイサー11/0も、スタンバイさせています。
ビンチョウマグロは、獲物を捕獲するのが上手い為、シングルフックでも、フッキング率が高いのが特徴なので、シングルフックを使用しています。(尚、ヘッド側に装着しています。リア側にはフックを装着しておりません。)
どうしてもフッキング率が悪いと感じた際には、ツインフックを使用してみるのもありかと思います。
ただ、ツインフックの場合、1本が口に、もう1本がエラ部分とかに刺さると抵抗が増しますので、地獄のファイトが待っているとのことですが・・・。
|第3条:ドテラ流しを理解する。ドテラ角度で微調整!
トンジギは、片舷のドテラ流しで釣りをすることが基本となります。
又、トンジギでは、通常の青物オフショアジギングとは違い、ボトムを取ることはしません。
何せ、水深が800~1000mありますので、ボトムを取ると言う概念がなく、完全なる中層での釣りとなります。(中層釣りに慣れていないと面食らうかも知れません・・・)
風にボートを流しながらの釣りとなりますので、潮が流れ、船が流されていることから、必然的に、釣り人から流したジグは、真下には落ちずに、斜めになって流されて行きます。
その為、ドテラ角度に応じて、狙いの層にジグを送り込む時、余分にラインを放出させる必要があります。
例えば、船長の指示棚が、水深100mであっても、ドテラ角度によって、ライン放出量は、以下の様に大きく異なります。
・ドテラ角度30度:放出量115m
・ドテラ角度45度:放出量140m
・ドテラ角度60度:放出量200m
以上の様に、同じ水深100mを狙う場合でも、ドテラ角度によって、ここまでライン放出量が異なって来ます。
自分が今、ラインを何m放出しているのかを瞬時に把握する必要がありますので、手巻きリールの場合、ご覧の様に、PEラインのカラー配色順番が分かる様に、リールにカラーシールをPEラインの配色順に貼り付けておくのもアリだと思います。
電動リールの場合は、ライン放出量がデジタルカウンターで目視出来ますので、問題はありません。
このドテラ角度ですが、実際、釣りをしている際には、正確な角度など分かりませんので、ある程度、ラインが流されていく角度を見て、大体の目安を自分で付けるしかなく、ここは慣れが必要な部分ですね。
船長さんに聞けば、長年の経験から、その際の潮の流れなどを考慮して、大体のライン放出量を教えて貰える場合もありますので、聞いてみるのもありかと思います。
ビンチョウマグロの回遊は一瞬で過ぎますので、その際、回遊する棚に、自分のジグを通過させれるか否かが、釣果の分かれ目となります。
|第4条:水中の潮目を探り当てるべし!!
これが非常に重要なファクターとなります。
いつ、どんなタイミングで、どこの層に、ビンチョウマグロが回遊して来るのかは分かりません。
しかも、その回遊は、船下を一瞬で通過してしまいます・・・。
そんな一瞬だけ訪れる回遊のタイミングに対して、自分のジグを回遊棚に合わせるなど至難の業とも思えます。
でも、安心して下さい。ビンチョウマグロが回遊する棚を事前に把握することは、ある程度、可能なのです。
恐らく、一番最初に船長が、指示棚をアナウンスしてくれると思います。例えば、指示棚が水深100mとしましょう。
その際、まず水深150mまでジグを流します。その後、10m刻みでワンピッチジャークをしていくと、ワンピッチジャーク時に、重みを感じる層が存在します。
分かりづらかったら、まずタダ巻きでやってもらえれば、重みを感じやすいかと思います。
その重みを感じる層こそが、水中の潮目となっているのです。
潮目は、水がヨレますので、そこにベイトフィッシュが溜まります。それを狙って、ビンチョウマグロが寄って来るので、潮目こそが、回遊棚となるのです。
その為、この潮目を事前に把握し、その棚を中心に、ジグを置き、ワンピッチジャークを繰り返していれば、ふいに訪れるビンチョウマグロとの回遊に、ドンピシャで合わすことが出来ます。
実際、事前に潮目を確認していた層と、ビンチョウマグロが回遊した際に、船長が指示する層には、ズレはありませんでしたからね。
まず、水中に存在する潮目を把握することが、トンジギで釣果を上げる為の重要なファクターだと思います。
ちなみに、トンジギでのワンピッチジャークは、変則的とかハイスピードでとかする必要はありません。
ややゆっくり目に、テンポを一定にして、ワンピッチジャークを繰り返すのが良いと思います。ワンピッチジャークの幅は、10m~20mほどでOKです。
|第5条:トンジギは気力と体力勝負!自分のペースを守るべし!
基本的に、トンジギは、ビンチョウマグロが回遊するであろうエリアを延々と、ドテラ流しで釣る感じとなります。
水深が800m~1000mありますので、ジグをボトムに落とすことは無い為、延々と狙いの層に対して、ワンピッチジャークを繰り返す過酷な作業となります。
ビンチョウマグロの回遊は、いつどんなタイミングで来るのが不明な為、ジグを水中に入れておくことが大事なので、基本的に、休憩は頻繁には出来ません・・・。
更に言いますと、ビンチョウマグロの回遊は、6時間の実釣時間帯で、0~2回程度。更に、その回遊時間は、5~10分程度の短さ。
このタイミングに、自分のジグが回遊棚に無ければ釣ることが出来ません。1匹釣れると、バタバタと周りでも釣果が続きますが、ホントに一瞬でパタリと終わってしまいます。
実際、なかなか釣れない為、ご飯休憩や、トイレ休憩をした際、まさにそのタイミングで回遊が始まり、間に合わなかったと言うケースも多いです・・・。
延々とノーバイト時間が続くのに、ジグは狙いの層に入れてワンピッチジャークを繰り返すと言う、修行の様なことをしなければならず、気力と体力を異常に消耗してしまいます。
その為、無理のない範囲で、一連の動作を続けられる様に、自分のペースを守ってやるのが重要だと思います。
朝イチは気合いが入っていますので、張り切り過ぎたりしちゃいますが、そうなると昼前にはダウンすることに繋がる為、ご自身の気力と体力を把握した上で、無理なく、安定した動作を1日続ける方が、釣果に繋がると思います。
|まとめ(トンジギ)
①ロッドは4番~5番パワーでOK!
②リールは2000番が最低限必要!
③PEラインは4号を300m必須!
④ショックリーダーはフロロ70~80ポンド!
⑤ジグは300gをメインに400gもスタンバイ!
⑥カラーはグロー&ケイムラ塗装のシルバー!
⑦フックはシングル11/0が安心感抜群!
⑧ドテラ流しを理解せよ!
⑨水中の潮目を把握せよ!
⑩自分のペースで気力と体力を維持すべし!
トンジギで知っておきたいことは、上記の10個となりますね。
上記内容を頭に入れて、トンジギをやってもらえれば、初心者であっても、釣果に繋げやすいかと思います。
実際のトンジギ実釣模様は、友蔵YouTubeチャンネルでも公開しておりますので、是非、ご覧になって下さいませ!⇒『友蔵YouTubeチャンネル』
尚、オフショアジギング自体が初めての方が、いきなりトンジギにチャレンジするのはおススメ出来ません。(あまりの過酷さに、ビックリされると思います・・・)
まず、ブリなどの青物を狙う、通常のオフショアジギングを数回、経験された上で、トンジギにチャレンジされることをおススメ致します。
なかなか難しいとされるトンジギですが、その美味しさも絶品となりますので、是非、チャレンジして頂きたいと思います!
私も、2022年からチャレンジしたトンジギ!この釣りには、通常の青物ジギングでは味わえない別格の体験が出来ますので、めちゃくちゃハマりました!
私自身、まだ最大サイズが7㎏程度ですので、20㎏オーバーを捕獲出来る様に、頑張りたいと思います!!お互い、トンジギを楽しみましょう!!